いさか新聞 42号 (2006/12) 神戸を創造的人材の集まる都市に

2010年05月24日

いさか新聞 42号 (2006/12)

神戸を創造的人材の集まる都市に

創造都市に向けた人材誘致
教育委員は機能しているか?
市職員は休み放題!?
市民参加型の政治倫理条例
六甲の景観を守ろう

「神戸を創造的人材の集まる都市に」秋がないまま冬になってしまいましたね

●創造都市に向けた人材誘致●

今、ヨーロッパの都市に続いて、日本でも横浜・金沢・仙台・大阪など先進的な都市が、「クリエイティヴ・シティー(創造都市)」というビジョンを掲げ、創造的人材の誘致を始めています。創造都市とは、芸術家・デザイナー・クリエーター・プログラマー・研究者・技術者・マイスター(職人)・ベンチャー起業家など、新しいものを創る人が好んで住み働く環境を都市が提供し、彼らが互いに刺激し合いながらビジネス・NPOやアートプロジェクトを立ち上げ、その創造性が既存の企業や市民の意識改革をも引き起こすような都市を指します。

まず、神戸に来てほしい創造的人材のターゲットを明確に絞り、彼らがどんな都市に住みたいのか、都市や住環境・職場環境に対するニーズを具体的に把握することです。そして、それらのニーズに応えるようにひとつひとつ政策を実施すると同時に、「神戸に来て欲しいのはこういう人で、そのために神戸市はこのような環境を整えている」ということを、全国・全世界の人材マーケットに向けて発信し、誘致営業活動を行うことです。神戸市がこれまで企業誘致政策で当たり前のようにやっていたことを、発想を切り替えて、今後は創造的人材に対して行っていくべきだと考えています。

第1次産業~第3次産業(農業・工業・商業)は、土地や建物を用意すれば誘致できましたが、今後中心となる第4次産業・第5次産業(情報・感性)は、創造的人材がいなければ始まらないのです。

●教育委員は機能しているか?●

いじめや未履修問題で教育委員会が厳しく批判されていますが、これは今に始まったことではありません。1948年に市長から独立した教育行政のトップとして設置された教育委員は、住民の選挙で選ばれ、5人の合議制ながら、予算や議案を提出する権利を持ち、リーダーシップを発揮する機関となるはずでした。ところが、その後の政治的な争いが理由で教育委員選挙や予算・議案の提出権が無くなってしまい、色々な問題を指摘され続けながらも、組織と制度だけが現在も残っているような状態です。

教育委員制度の改革には大きく2通り、正反対の方向性が考えられます。一つは、教育委員の権限を強めて1948年の設置当初の狙いどおり力強く再生させる方向です。市長が任命する前の段階で選挙や公募を行い、明確なビジョンを持ったリーダーシップ人材を集めたり、形だけの教育委員会議をリニューアルして住民にも積極的に公開するなどの方法が考えられます。もう一つは、教育行政全般を市長部局に統合し、市長のリーダーシップの下に置く方向です。すでにいくつかの自治体では、法律で必ず置くこととされた教育委員は廃止できないものの、生涯学習やスポーツ、幼稚園や博物館など教育行政の一部を市長部局に統合し始めています。

神戸市長には危機感が欠けていますが、いずれの方向の改革にも市長のリーダーシップが必要です。

●市職員は休み放題!?●

各地で市職員の長期欠勤が問題となる中、神戸市は「うちにはそんな職員はいない」と言っていましたが、5年で450日以上の欠勤を繰り返している職員が7人もいることが分かりました。欠勤中に実家の商売を手伝っていたのが「法律で禁止されている兼職にあたる」と問題視されていますが、そんなことより欠勤の職員に90日間も給料を満額支払う仕組み自体がおかしいと思います。理由はどうあれ納税者に対して仕事ができていないのは事実ですし、民間なら有給休暇を充てますよね。

●市民参加型の政治倫理条例●

村岡被告の指示に従って議会で環境局に圧力質問をしたのではないかと疑われている自民党議員が、「村岡被告の指示ではなく、自分の信念に従って議会質問をした」とマスコミや住民には説明していながら、検察には「逮捕や落選が怖くてウソをついた。村岡被告の指示で議会質問をした」と答えていたことが汚職事件の裁判で明らかになりました。しかしその議員は、裁判所の再三の呼び出しにもキャンセルを繰り返し、議会で説明を求めようとすると自民・公明・民主の議員たちが阻止してしまいます。

そんな中、私は12月議会の最終日に下記のような政治倫理条例を提出しようと準備しています。

  • 地位を利用して金品を受け取らない
  • 市の契約の際に特定の業者を推薦・紹介しない
  • 市職員の人事の際に推薦や紹介をしない
  • 政治的・道義的に批判されるおそれのある寄附を受けない
  • 上記の行為をした疑いや資産報告の内容に疑いがあるとき、市民は調査を請求できる
  • 逮捕・起訴された議員は説明会を開催しなければならない
  • 市民は署名によって説明会の開催を請求し、逮捕・起訴された議員に質問ができる
  • この条例を遵守する旨の宣誓書を全議員が議長に提出しなければならない

具体的な汚職事件の後でつくる政治倫理条例ですから、他都市のものより厳しくなるのは当然で、単に「○○してはいけない」という倫理基準だけではなく、それを破った場合には市民が具体的にアクションを起こせるような手続きも明記した条例が必要だと考えています。

●六甲の景観を守ろう●

その他、12月の決算委員会では下記のような質問・提案をしました。

  • 六甲山の暴走族を追い出すために、一定以上のスピードが出せない特種加工を路面に施してはどうか?
  • 街路樹を個人の都合で簡単に廃止できないような、街並みを守る仕組みをつくってはどうか?
  • 風致地区で緑の面積を守ると同時に、高層マンション規制と併せて六甲の景観を守れないか?
  • 博物館は単に作品を展示して入場客を増やすだけでなく、満足度を高める工夫をしてはどうか?
  • 中学卒業前の子どもが夢や人生の目標をじっくり考える時間を設けてはどうか?
  • 学校区外の学校であっても、家から近ければそちらに通えるよう学校区制度を柔軟にできないか?


minna_isaka at 15:30│この記事をクリップ!実績