いさか新聞 34号 (2005/09) 先の見えない保育所民営化

2010年05月24日

いさか新聞 34号 (2005/09)

先の見えない保育所民営化

保育所民営化について、私の考え
まったく見えない神戸市の全体計画
仙台市の戦略的なゴミ減量政策
外郭団体は本当に必要か?

「先の見えない保育所民営化」衆議院選挙びっくりしましたね

●保育所民営化について、私の考え●

私は保育所に限らず、あらゆる役所の仕事について民営化を検討すべきだと考えています。(すべて民営化するという意味ではなく、ひとつひとつ可能性を真剣に検討するということです)これから団塊世代(今の55歳~60歳)が定年退職し、大量に高齢者になってゆきますが、彼らの生活を支える税金を払うのは私たちと子どもの世代です。現在も神戸市役所には3兆円の借金があり、あらゆる場面で税金を節約しなければ返済できません。ですから私は神戸空港や埋め立て開発のような無駄な事業にも反対してきましたし、市職員・議員の給料や人数も減らせと言いますし、一日1万円の議会出席手当ても受け取りませんし、タブーと言われていた市バスの民営化も提案し、この春から実施されています。公立保育所の運営には、民間の認可保育所に比べて年間5,000万円余分に税金がかかります。市内80ヵ所ある公立保育所の半分を民営化すれば、毎年20億円の税金を浮かせることが出来ます。たくさん税金を使って、全ての公立保育所を守ることができれば、それは素晴らしいことです。しかし市の税金はすべて私たちの財布から出たお金であり、市の借金はすべて子どもたちの財布から将来出て行くお金です。

大切なのは保育所の運営主体が官か民かではなく、保育サービスの質を保つことです。民営化される保育所の子どもたちに悪影響が出ないよう、環境変化を最小限に抑えたいと思います。

●まったく見えない神戸市の全体計画●

現在の神戸市は、保育サービスの質を高める以前に、保育サービスの量が決定的に不足しています。灘区や東灘区では、公立どころか民間でも認可保育所に入るのは難しいと言われ、無認可保育所か幼稚園の延長保育などに、通常の2倍の料金で通わざるを得ない状況があります。

限られた予算を公立保育所に集中させるだけでなく、民間保育所の運営補助金をアップしたり、無認可保育所へも一定の基準を設けて運営費の補助をして、保育環境を向上させることが必要です。自宅保育で孤立しているお父さん・お母さんへも税金を使った政策の光を当てるべきですし、何よりも、民間認可保育所の数はもっと増やさなくてはいけません。

「これらを実現するのに~億円お金がかかるので、公立保育所の民営化を~ヵ所行って、合計~億円の予算を浮かせて、保育サービス全体を底上げします」という話なら分かるのです。ところが神戸市は、保育サービス全体の具体的な改善計画を示すこともできず、市職員組合との労使交渉だけで、民営化される公立保育所の数を決めようとしています。内向きの論理で決めるのではなく、市内すべての幼児に目を向けて、全体計画を明らかにすべきです。

●仙台市の戦略的なゴミ減量政策●

8月22日、福祉環境委員会の視察で仙台市環境局を訪れました。仙台市はゴミ分別キャラクター「ワケルくん」を登場させて、平成11年から「100万人のゴミ減量大作戦」キャンペーンを展開、プラスチック容器の分別回収・リサイクルなどを進めてきました。

また、家庭ゴミの43%は紙類・36%は生ゴミというデータに注目し、生ゴミの回収や堆肥化、紙類回収ステーションの設置をすすめると同時に、事業所のゴミに混じる紙類を焼却場で受け入れ拒否するなど、「職場でも分けてますか?」キャンペーンをこの春から始めたそうです。

7年かけてゴミ収集業務を完全民営化して、年間14億円のコスト削減にも成功した仙台市。生ゴミと紙類のリサイクル・職場での分別徹底など、ポイントを絞ったゴミ減量政策とあわせて、神戸市も大いに参考にすべき所ではないでしょうか?

●外郭団体は本当に必要か?●

7月末から9月にかけて、外郭団体に関する特別委員会に所属して、合計27団体を審査しました。外郭団体とは、神戸市が出資した子会社のようなもので、市の仕事を分担して請け負っています。設立当初は、市職員より給料の安い団体職員が市の仕事をしてくれるのでコスト削減になりましたが、今や、課長以上の幹部職員の3割が再就職するなど、天下りの温床となってしまいました。

業務内容も、フルーツフラワー・パークや地下鉄の駅ビルなど、施設を管理するような仕事が多く、わざわざ神戸市が複数の外郭団体を存続させなくても、民間企業で充分に代わりが務まります。外郭団体はこれまで入札もせずに神戸市から毎年一定の金額の仕事を受注してきましたが、民間企業との競争に敗れて仕事を失う前に、今から計画的に業務を縮小してゆくべきだと考えます。

反対に、競争力のある外郭団体であれば、他都市の仕事を受注するなどしてもっと収益を上げ、民間からの出資比率を高めて独立することも可能です。財団法人として神戸市の仕事だけをこなすのではなく、事業の成績を管理職のボーナスなどに反映させて、攻撃的な経営組織に生まれ変わればよいのです。

職員の解雇ができないために、ずるずると続く外郭団体。だからこそ、一刻も早く撤退や民営化を決断して、急に破綻することの無いようにしなければいけません。



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