いさか新聞 33号 (2005/03) 役所の中の懲りない面々

2010年05月24日

いさか新聞 33号 (2005/03)

役所の中の懲りない面々

地下鉄海岸線建設の判断は正しかった?
繰り返される失敗
職員手当ての見直しは進むか?
水道局の環境会計
NPOによる駐輪場の整備

「役所の中の懲りない面々」暖かくなってきましたね

●地下鉄海岸線建設の判断は正しかった?●

開通から3年経っても、乗客数が直前の予測の45%にとどまり赤字を垂れ流す地下鉄海岸線。私も開通直後から需要予測や政策決定ミスの検証を求めてきましたが、2月24日、専門家による外部監査でも「検証しなければ過ちを繰り返す」と指摘されました。神戸市が委託した監査で、市の政策がここまではっきりと批判されるのは前代未聞のことです。

監査結果を受けて市長が動く様子がなかったため、3月16日の予算委員会総括質疑で「海岸線の政策立案・決定当時の判断について、誰がどう検証するつもりか?」と追及しました。しかし市長は答弁で「判断は当時としては正しかった」と開き直り、与党議員も「過去のことを言うよりも、今後どう挽回するかが大事や」とヤジる始末。

最後に「沿線のまちづくりは終わったわけではない。失敗と決めつけるのは早い」と言う市長。こうして反省もノウハウも役所に蓄積されないまま、返済不能の借金だけが市民に残されます。

●繰り返される失敗●

垂水区の海岸開発事業「アジュール舞子」も土地が売れず、一部は賃貸に切り替えましたが、毎年わずかな賃貸料では194億円の借金返済に何十年かかるか分かりません。ポートアイランド2期や複合産業団地などの工業用地、神戸空港島も同じことの繰り返しです。

そんな中、神戸市は関空行きの高速船「海上アクセス」の再開を表明しました。3年前に150億円の累積赤字を抱えて倒産状態に追い込まれながら、清算しなかった事業です。こういった赤字事業を自民・民主・公明の与党3党の賛成多数で通す議会側にも責任があります。

●職員手当ての見直しは進むか?●

年末から、神戸市の職員手当てや福利厚生の問題がテレビや新聞で報道されています。総務省から見直しを指示された特殊勤務手当てですが、来年度も26億円が予算化されました。今からひとつずつ見直し、労使交渉の済んだものから打ち切ってゆくつもりのようですが、あらかじめ予算を少なくするわけでもなく、大阪市のように削減目標を発表するわけでもありません。労働組合に対してこんな弱腰で、果たしてどこまで見直し・廃止が進むのか疑問です。

労使交渉の「使」、すなわち市職員の使用者は市長ではなく納税者市民のはずです。市民不在の密室で労使交渉が進められ、その途中経過も公開されないのですから、いくら市長と労働組合の間で交渉が成立しても、肝心の納税者市民は納得ができないと思います。

●水道局の環境会計●

これまで何度か議会で提案してきた「環境会計」が、水道局で導入されました。環境保全のための政策にかかった費用と、二酸化炭素やエネルギーの削減量を金額に換算して、費用対効果を数字で表そうとする新しい会計手法です。

水道局は昨年度、環境保全に1億9,500万円を使い、3,700トンの二酸化炭素を削減しました。環境保全効果を金額で表すと、9億8,500万円の経費を削減したのと同じことになるそうです。意外に効果が高かった政策は、水道管を浅く埋める新しい工事方法を採り入れたことで、これによって土砂の量が大幅に削減され、結果的にエネルギー消費が減ったことが分かりました。

役所の使えるお金が少なくなってくる今後は、「環境に良さそう」というイメージだけでなく、具体的に効果のある政策に絞って実施していく必要があります。

●NPOによる駐輪場の整備●

2月に東京都豊島区の放置自転車税と、高槻市のNPO駐輪場を視察しました。役所が新たに駐輪場を設置すると多くの税金がかかりますが、場所さえあればワンコイン駐輪機の設置から運営まですべて料金収入だけでまかなうことのできるNPO(非営利団体)も現れています。

違法駐輪や歩行者との接触事故など、邪魔者とされることの多い自転車ですが、自転車と公共交通の組み合わせは、環境面・健康面で優れた移動手段です。市内共通駐輪パスなど、自転車の乗りやすい仕組みを作りたいと思います。

●予算質問15連発●

その他、3月の予算委員会では下記のような質問・提案をしました。

  1. 予算編成を各部局に分権化し、職員の自発的なやる気を引き出してはどうか?
  2. 子どもたちが省エネして浮いた予算を学校にボーナスとして配分してはどうか?
  3. 一次予防の最大の課題である「たばこ対策」は順調に進んでいるか?
  4. 生活保護から抜け出す「出口政策」として、就労支援をもっと積極的にできないか?
  5. 無認可保育所にも一定の基準とインセンティブを設け、全体的なレベルアップが出来ないか?
  6. 阪神水道企業団の企業長ポストは典型的な天下り先であり、不要ではないか?
  7. KEMS(簡易版ISO)取得企業を優遇することで、市内の中小企業にKEMSを普及できないか?
  8. ESCO(総合省エネ投資)を既存の融資制度と組み合わせ、初期投資なしで出来るようにしては?


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