いさか新聞 30号 (2004/04) 自殺と圧死――政治の怠慢が招くもの
2010年05月24日
いさか新聞 30号 (2004/04)
「自殺と圧死――政治の怠慢が招くもの」駅前議会はお蔭さまで大盛況でした
●年に一度の晴れ舞台「予算代表質問」●
3月4日は年に一度の「予算代表質問」がありました。60分間たっぷり質問できる機会を得た今回は、下記の6点を市長にぶつけました。
- 20年先までの財政見通しを行い、そこから逆算して借金返済プランを立てるべきではないか?
- 職員の給与事務や電話対応など部署ごとに行っている業務を集中化・外部委託してはどうか?
- ゴミの4分別が始まるが、ゴミ袋の有料化などその次のゴミ減量策を考えているか?
- 神戸市は細かい政策をたくさん実施しているが、これらの情報は必要な市民に届いているか?
- 自殺者を減らすために、神戸市として出来る対策があるのではないか?
- 家屋倒壊による圧死者を減らすために、住宅耐震改修の補助金制度を創設してはどうか?
●神戸市にもできる「自殺予防」対策●
「自殺」は20代・30代の死因の第一位、40代・50代ではガンに続く死因の第二位で、全国で年間32,000人、神戸市内で年間327人が自殺で亡くなっています。(平成14年統計)この数字は、国が莫大な予算をかけて対策している交通事故死者の4倍にのぼります。特に灘区は全国平均の1.33倍、兵庫区は1.56倍の自殺率です。(1997年~2001年の平均)
「自殺は仕事や家庭など個人的な問題がからんでいるので、役所が介入する問題ではない」という雰囲気があるのか、これまで政治課題として取り上げられなかった自殺問題ですが、これだけ多くの市民の命を奪っている問題を放置するのは政治の怠慢だと考え、市長に質問しました。
自殺対策という切り口で神戸市が取り組むべき一連の事業は下記のとおりです。
- 統計資料や住民意識調査から神戸市内の自殺の実態を把握する
- 「自殺・うつ病対策検討協議会」を設置する
- 老人健診や産後検診で簡単なアンケートを行い自殺予備群を探す
- 地域診療所の医師に「うつ・自殺の兆候」などを研修する
- 職場や産業医へのアプローチを行う
- すでに自殺防止に取り組んでいるNGOなど各種相談窓口と連携する
- うつ病患者・自殺予備群へは精神科医などが個別に対処する
助役は「平成18年の“健康こうべ21”計画見直しのときに自殺対策も検討する」と答えましたが、今すぐ出来るところから始めて、年間327人のうち10人でも20人でも救いたいです。
●震災の教訓は家屋の倒壊予防●
震災10年を目前にして、市役所は「震災の教訓を世界に発信する」イベントを準備しています。しかし、「震災の教訓」ということを本気で考えるならば、「なぜ多くの方が亡くなったのか?」「再び同じ地震が来たとき、今度は大丈夫なのか?」を検証するべきだと考えます。
震災直後の検死データによれば、震災当日に亡くなった方の92%は地震後14分以内の「即死」、その死因は胸部を倒れた家具や家屋に圧迫された窒息死、いわゆる「圧死」だということです。地域の救助活動や、NPO・ボランティアの活躍、役所の危機管理などの問題はすべて後の話で、まずは地震の瞬間、圧死者をどれだけ減らせるかが地震対策の本質ではないでしょうか?
横浜市では耐震改修する家に最大9割・540万円の補助金を出しています。また、「地震マップ」で住民に家屋倒壊の危険度を知らせる工夫も忘れていません。静岡県では「プロジェクト・倒壊ゼロ」を立ち上げ、専門家診断を20万軒、改修補助を1万軒、「住宅直し隊」の結成と講習会の開催、「耐震ナビ」ホームページによる工法の情報収集と閲覧など、来たるべき東海地震に備え、具体的な目標を掲げて次々と手を打っています。
ところが肝心の被災地・神戸市には、耐震改修する家に対する補助金制度が無く、平成11年から始めた耐震診断の受信率も1%以下という情けない状況です。耐震診断率と改修率の数値目標を設定し、倒壊の危険が高い1981年以前の木造家屋への情報提供、耐震改修への補助金制度の創設など、震災10年を前に神戸市は本気で取り組むべきです。
●「神戸みみずプロジェクト」始まる●
私が幹事をしている神戸サンライオンズクラブで、今年度の奉仕事業として「みみずプロジェクト」に取り組みます。
この環境学習プログラムは、小学生が教室でみみずを飼育し、給食の野菜くずなどをみみずの餌として与え、みみずのオシッコを肥料として採取し、学校農園で野菜を育てて再び食べる・・・というように、小学生の目の前で小さな食物連鎖を完成させる授業です。
2年前に宝塚の小学生が総合学習の時間に取り組み、肥料の有無による植物の育ち具合の比較や、電気生ゴミ処理機とみみずの比較実験、最終的には宝塚市のゴミ行政への提言まで行ったそうです。この発展性のある環境学習プログラムを、神戸市内の小学校に広めたいと考え、実現しました。
今年度は公募により市内5校・16クラスの小学生に、みみずと飼育機材を貸与し、NPO等とも連携しながら、授業のコンサルティングをさせていただくことになりました。せっかく入ったライオンズですから、神戸市民に貢献できるライオンズにしたいと思います。





